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かぜ・インフルエンザについて

●かぜ

<原因>
微生物の80~90%がウイルスですがまれに一般細菌、マイコプラズマ、クラミジアなどによる場合もあります。
風邪(かぜ)ウイルスの数は200種類以上といわれており、どのウイルスが原因で起こったのかを特定することは困難です。同じウイルスでもいくつもの型があり、それが年々変異するため、一度感染したウイルスに免疫ができたとしても、次々に新しいウイルスに感染して繰り返し風邪(かぜ)をひいてしまいます。

<症状>
風邪の一般的な初期症状は、まず鼻やのどの不快感などの呼吸器症状からはじまります。鼻の粘膜で炎症が起きると、くしゃみや鼻水、鼻づまりの症状が現れ、のどの粘膜で炎症が起きると、せきやたん、のどの痛みの症状が現れます。
さらに症状が進むと、発熱や寒気、頭痛、筋肉痛、関節痛などの全身症状に至ることもあります。但し、その症状は、誰もが同じように現れるのではなく、個人の体力や体調などによってさまざまです。また、インフルエンザも風邪症候群のひとつといわれますが、急な高熱や関節痛、筋肉痛などの全身症状を伴い、重い病気を合併しやすい点など、風邪とは異なる特徴があります。

<治療>
原則は、安静、保温、十分な睡眠です。感冒薬はあくまでも対症療法です。食欲があれば食事は通常通りで構いませんが、食欲がなければ無理に食べないほうが良いでしょう。熱が高い場合は、脱水予防の為に水分補給をこまめに行いましょう。経口補水液(OS-1)をおすすめします。からだは、消化管を休ませることで免疫力を上げようとしているのです。眠い時、だるい時に休まないと悪化する可能性があります。風邪のひき始め、すなわちだるい、眠い、寒気がする程度の時には、安静、保温、十分な睡眠、そして葛根湯やビタミンCなどの服用によって早く治すことができます。ただし、いつもの風邪と症状が違う、もしくは症状が長引いている場合は風邪以外の可能性もありますのでかならず受診してください。

●インフルエンザかなと思ったら

発熱後24時間以後48時間以内に医療機関を受診してください。発症2日以内ですとよく効く抗ウイルス薬を処方することが出来ます。3日以上たった場合は、通常の対症療法しか望めません。最近は、迅速判定キットもあり、発熱6~7時間でインフルエンザ検査が可能ですので、早めにご来院ください。

●インフルエンザの予防接種

ワクチンはインフルエンザの予防に有効です。ただし有効率は100%ではありません。一般に有効率70%と言われていますが、これは100人に接種すると70人が罹らないという意味ではなく、「非接種で発病した人の70%は、ワクチンを接種していれば発病が避けられた」という意味です。当院でもワクチン接種可能です。接種時期は、12月上旬までにしたほうが良いと思われます。高齢者や基礎疾患を有する方は必要ですが、仕事を休めない方なども接種しておいたほうが良いでしょう。