ヘルパンギーナ
【どんな病気・原因、症状】
ヘルパンギーナは夏風邪の代表疾患で、典型的には発熱と喉の痛みを伴います。
コクサッキーウィルスが原因であり、このウィルスを含めた夏風邪の原因となるウィルスは胃腸症状を伴うことがあり、下痢や腹痛を訴える患児も散見します。
症状は高熱が2-3日ほど続きます。乳幼児は喉の痛みを訴えられないことが多く、食欲低下・経口摂取不良となることがあります。
胃腸症状の頻度は多くなく、症状も軽度のことが多い印象です。
口の中の粘膜に発赤と特徴的な水疱・潰瘍・時に出血の所見がみられれば、診断できます。
周囲の感染状況も参考になります。
7月初旬からヘルパンギーナの患児がみられるようになり、7月後半にかけて徐々に増加し、保育園や幼稚園で流行しているという話をちらほら聞くようになりました。
【治療】
ヘルパンギーナに対する特異的な治療(特効薬)はありません。
発熱、喉の痛みに対する対症療法が中心となります。
発熱は長期間続くことは少なく、適宜解熱剤を投与してください。
喉の痛みで食欲や水分摂取が低下することがあるので、水分をこまめに摂取し、脱水に注意してください。
食事は口当たりがよいものを、これも少量ずつ摂取させてください。
高熱が持続して状態が悪い場合、十分な水分が摂取できない場合は、再診してください。
発熱がなく、症状が軽快すれば、登園・登校制限はありません。
完全に解熱して、下痢などの胃腸症状がなく、ごはんがしっかり食べられれば、登園・登校できます。
基本的な感染対策として、石けんと流水での手洗いやうがいと、タオルなどを共用しないように注意してください。