トピックス TOPICS

アレルギー性鼻炎について

●季節性アレルギー性鼻炎(花粉症)
原因となる花粉の飛ぶ季節にだけ症状があります。
日本では、約60種類の植物が花粉症を引き起こすと言われています。

<主なアレルゲン>
春:スギ、ヒノキ
夏:イネ科、シラカンバ属
秋:ブタクサ、ヨモギ、カナムグラ
冬:スギ

<症状>
くしゃみ、鼻水、鼻づまりだけでなく、目のかゆみ、涙、充血などを伴う場合が多く、その他にのどのかゆみ、皮膚のかゆみ、下痢、熱っぽい感じなどの症状が現れることがあります。

●通年性アレルギー性鼻炎
季節と関係なく年中続くアレルギー性鼻炎です。
原因は人それぞれですが主にハウスダストが原因とされています。

<主なアレルゲン>
ダニ・家の中のちり(ハウスダストなど)・ゴキブリなどの昆虫、ペットの毛・フケなど。

<症状>
症状は、季節性アレルギー性鼻炎と変わらず、くしゃみ、鼻水、鼻づまりが主となります。また、目の充血やのどの痛み、皮膚の炎症などが起こることもあります。

<治療>
治療には日常生活からアレルゲンを除去することと、アレルゲンの注射をして改善をはかる免疫療法、抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬・抗血管収縮性点鼻薬・ステロイド薬などが用いられる薬物療法があります。

●舌下免疫療法について
当クリニックでは、スギ、ダニに対する新しい治療法「舌下免疫療法」を行っています。
舌下免疫療法とは、治療薬を舌の下に入れることで抗原を少量ずつ体内に吸収させることで、体質を変えて治す治療です。
治療は、長期間(2〜5年間)かかり、毎日の服用が必要となります。
開始より徐々に増量し、薬剤を毎日舌下投与します。効果の出ている方は4〜5年間の治療をおすすめしております。

<治療をおすすめしたい方>
血液検査によりスギ花粉症、ダニによるアレルギーと診断されている方
以下の方は治療を受けられません。
妊婦・授乳婦、高齢者(65歳以上)、重症気管支喘息患者、重症の心臓病の方、癌の治療中の方、自己免疫疾患・免疫不全患者

<副作用について>
薬剤を直接口の中に投与することから、口内炎や口内の腫れやかゆみといった
軽い局所の副反応は時々起こります。
他の副作用として、じんましん、腹部症状(嘔吐、腹痛、下痢)、呼吸困難、ショック症状が見られるアナフィラキシーがありますが注射に比べ少なくまれです。
※2018年より、新たにスギ花粉症治療薬として、舌下投与用スギ花粉エキス原末錠が加わりました。

●花粉症の注射治療について
花粉症の治療の基本は抗ヒスタミン薬と言われるアレルギーを抑える薬の内服です。
アレグラ、アレジオンなどがそれにあたります。
この治療のみでは十分な症状のコントロールが得られない時は、それにその他の抗アレルギー薬内服、漢方薬内服、点鼻薬、点眼薬などを追加するのが花粉症治療の標準治療となります。
しかしこれら様々な治療を試しても十分満足する効果が得られず、お困りの方もいらっしゃると思います。
そんなひどい花粉症症状でお困りの方には、花粉症の注射治療もあります。注射薬を用いた、通常の花粉症治療で対応が難しい方に、おすすめの治療です。ただし、体質等によっては効果の感じ方には違いがあります。
また、授乳中の方は接種を行う事ができませんので、予めご了承ください。

花粉症でお困りの方は是非一度お試しください。